1963年、国際羊毛事務局（現在のオーストラリアン・ウール・イノベーション）は、ウールの世界的なグラフィック・アイデンティティを作るためのデザイン・コンペを発表しました。最優秀作品に選ばれたのは、ミラノのデザイナーであるフランチェスコ・サローリアによる、ウールの糸束を様式化した作品でした。

1988年、ジャンニ・ヴェルサーチやクロード・モンタナといった世界的に有名なデザイナーたちは、ダイアナ妃も出席したシドニー・オペラハウスでのオーストラリア建国200周年記念ウール・コレクション・イベントのために、オーストラリア産メリノウールを使った衣装を製作しました。

1960年代、ウールマークのロゴはタイムズスクエアに初めて登場し、2016年にもインターナショナル・ウールマーク・プライズを記念して再び登場しました。2023年には最新の3D技術を使い、「Wear Wool, Not Fossil Fuel（化石燃料ではなく、ウールを着よう）」キャンペーンの一環として、タイムズスクエアとピカデリー・サーカスに石油で埋め尽くされたデジタル3D・ビルボードが出現しました。

ウールの服にアイコニックなウールマークロゴを付けた最初のブランドのひとつであるユナイテッド・カラーズ・オブ・ベネトンとウールのつながりは、1973年にまでさかのぼります。ウールとの永続的なつながりを称え、ベネトンは2023年秋冬コレクションで 「Never-ending Wool 」キャンペーンを発表し、ウール繊維の時代を超越した素晴らしさを改めて強調しました。

2001年、マンチェスター・ユナイテッドとそのオフィシャル・スポーツウェア・サプライヤーであるアンブロ・インターナショナルは、ウールマークと共同でスポーツウールの技術を取り入れたフィールド用の高性能ファブリックを開発しました。

ヴィヴィアン・ウエストウッドはウールの原毛を「世界の偉大な天然繊維のひとつ」と表現し、その万能さと再生可能性への賞賛を公言しています。ウェストウッドは、2012/13年秋冬シーズンのコラボレーションで、この信念をメリノウール100％のジャージー素材による12点のコレクション「Merino Laine（メリノ・レイン）」として発表しました。2022年春夏コレクションでは、西オーストラリアの牧場まで完全にトレーサブルなメリノウールを100％使用し、クラシックなユニセックスのテーラリングを発表しました。

オールシーズン着用可能なウール繊維の魅力を紹介するフランスのファッションブランド、ジャクムスは、2018年春夏と2018/19年秋冬にウールマークとコラボレーションを行い、その緊密な協力を通じて、コレクションのテーマである「太陽と冬の暖かさ」に最もふさわしい革新的なウール生地を調達しました。「La Bomba（ラ・ボンバ）」と「Le Souk（ル・スーク）」の両コレクションは、パリ・ファッションウィークの一環として発表されました。

2021年、大手デニムブランドのリーバイスは、インナーにオーストラリア産メリノウールを使用したトーステン・キルティングブーツの新バージョンを発表しました。